看護・介護の現場でも使われるキネステティク。
介護福祉士suzurinさんが、ワークショップを通じて教えてくださいます!
YouTube:https://www.youtube.com/watch?v=5UPycNIcuoI
suzurinさん
suzurinさん自己紹介(YouTube 0:00)
※各見出しのカッコに入った数字はYouTubeのタイムラインです。
では、今日の授業を始めていきます。
僕の本業は介護福祉士で病院で働いてます。今本業を始めて20年くらいですね。
今日ご紹介するキネステティクは、2018年から教える活動をしています。
コロナの前はリアルでもやっていたんですけど、コロナで人との接触が制限されてからは希望する方にZoomで講座を提供していました。
今回はキネステティクを言葉でこういうものだよって皆さんにご理解いただくんじゃなく、体験してもらうことがベースになってきます。
ひょっとしたらボディワーク、瞑想、ヨガとかをご経験の方がいらっしゃれば、「あれ、これって同じ感じだな」って思うかもしれないです。
そういった領域のところを少しやっていこうと思います。
キネステティクとは?(1:20)
キネステティクのはじまり(1:20)
皆さんの中でキネステティクっていう言葉を聞いたことがある方いらっしゃいますか?
(エモート)
お!いる!すごい!
キネステティク、まだマイナーなんです。
キネステティクはもともとアメリカで開発されました。
まだ今みたいにビデオがあったり、いろんなツールが開発されてなかったので、ダンスの動きとかをうまく人に伝えるっていうことが難しかったんです。
言葉で伝えるしかなかったので、その時に便利なものとして最初にキネステティクが開発されました。
アメリカで開発されてドイツで広がりました。ドイツの看護教育で広まったんです。
最初は障害者のお手伝いの分野で広がって、それから看護師たちがこれは看護を教える上でもすごく有用だなということに気づいて看護協会で広まっています。
日本では2000年頃に輸入されました。
僕は介護福祉士なんですが、このキネステティクの学習を通じて、自分自身も介護を教育する上ですごく有用なものだなと思って、それを広めるということをしたいなと思ってこういった活動をしています。
イチローさんの話(3:11)
ちょっとお話変えて。
(野球選手の)イチローさんってなかなか怪我をしないし、自分のコントロールとか体のコントロールをすごく大事にされている人。
イチローさんも自分の体を理解することがとても大事だよって言っています。
アメリカに渡ってすぐの時には、自分の体を作ること、筋肉を増強して作っていくことをされていたそうです。
ただしかし筋肉をつけていくだけではスポーツがうまくなるわけではない。
むしろ筋肉が増えていくことで、自分の体が動かなくなるということをかなり実感していったそうです。
そして目に見えない部分そういうところに着目するようになっていったとおっしゃっていました。
でもこの目に見えない部分というのは僕たちは分かりにくいですよね。
じゃあ目に見えない部分ってどんなところなのか。
5つの感覚+もう1つの感覚(4:20)
古代の哲学者アリストテレスさんはこんなことを言っています。
アリストテレスさんは万物の祖と言われている方です。
『生き物は生まれながらにして「感覚」という名の判別能力を持っている』
つまり人は現実というものを感覚を通して認知している、ということを言っています。
今いろんな学問で感覚について研究されているので、感覚といってもたくさんあります。
ただそのたくさんあるものをこの場で学習していくと、それはキネステティクとは外れてしまいますので、あくまでキネステティクの差し示す感覚で皆さんとお話を進めていきたいと思います。
アリストテレスさんは5つの感覚があると言っていました。
1:視覚、2:聴覚、3:嗅覚、4:味覚、5:触覚
キネステティクではこの5つの感覚にもう1つの感覚を追加しています。それが「動きの感覚」です。
この6つの感覚をキネステティクでは感覚システムと言っています。
感覚に意識を向ける意味(6:07)
僕たちはこの6つの感覚を使って、今起きていること、今世界で起きていること、今自分自身に起きていること、そして今ここで起こっていることを知っています。
でもこの知っている状態、感じている状態、考えていることに僕らはあまり意識を向けないんです。
意識を向けないとどうなるのか。
自分の体に起こっていることが分かりづらくなります。
外で起こっていることが自分に起こっているように感じるかもしれない。
ひょっとしたら体を壊すかもしれない。 ひょっとしたら心を壊すかもしれないです。
ボディワークのことをお話ししましたが、僕はボディワークが目指すものは、今この瞬間をどんなふうに感じるかを学習するワークショップだと思っています。
キネステティクも同じ要素があります。
今ここで自分がどんなふうになっているのか、そしてどのようになっているのかを学ぶ環境です。
そしてこれは教わるものでもないんです。
ということで、ここからワークショップに入っていきます。
あまりこのメタバースでこういう感覚のところに視点をおいたものってなかなかないと思うので、僕自身も初めてですしチャレンジです。
うまくいくかわからないんですが、皆さんと一緒にやっていきたいと思います。
6つの感覚に意識を向けてみよう!(8:05)
皆さんにはこんな質問をしていきます。
あなたは、どのようになっていますか。
あなたは、なにを感じていますか。
この質問を通して一つ一つの感覚、僕にもある感覚、皆さんにもある感覚に意識を向けていきます。
心理学者のフロイトさんは、意識には3つの領域があると言っています。
意識できるところ、常日頃見えているところですね。
意識を向けなきゃわからないもの。
意識を向けても感じることができないものです。
今日このようなワークをしていくと、すぐに感じられるもの、意識を向けなければ感じられないもの、そして意識を向けても感じられないものがあることに気づくかもしれないです。
でも意識を向けてもわからないものは気づけないので、「あ、何かこういうことなのかな」と思ったものは意識を向ければ気づけるものだと思っていただいて大丈夫です。
視覚(9:40)
じゃあ皆さんはどんな姿勢で聞いているでしょうか。
椅子に座って聞いている人、歩きながら聞いている人。
あとは横になって聞いている人もいるかもしれない。
どんな姿勢でもいいです。寝っ転がっても。
さちこさんはきっとお子さんと近くにいて、お子さんを見ているかもしれないですね。
じゃあ皆さんこの「視覚」に注目してみてください。
皆さんはどのようになっていますか。
この「どのようになっている」という問いは、皆さん自身がどのようになっているかです。
初めてのこと、初めてやるワークって、僕が言っていること、こいつちょっと頭いっちゃってるなって思うかもしれません。
さちこバナナさんの場合(11:04)
suzurin
さちこさんに聞いてみましょうか。さちこさんは今どのようになっていますか。
さちこバナナ
今、子どもがお茶をこぼしてしまったので、「あーあ」って思っています。
suzurin
この「思っている」というところ、ちょっと深掘りしてみましょうか。
「思っている」というのは、どのようになっているかという問いに対する答えでしょうか。それは考えていることですか、思っていることですか。
さちこバナナ
考えていることですね。
suzurin
さちこさんの体は今どのようになっていますか?
さちこバナナ
子供を抱っこしていて、暑いです。
suzurin
暑いっていうのは感じていることですか?それとも考えていることですか?
さちこバナナ
感じていることですね。
suzurin
考えていることは何でしたっけ?
さちこバナナ
考えていることは、「あーあ、お茶で濡れちゃった」。
suzurin
感じていること…暑いことと、考えていることが少ーしうまく噛み合ってないのはわかりますか?
さちこバナナ
うん。感じていること、考えていたことは違います。
suzurin
そうなんです。違うんですね。人の多くは感じていることと考えていることが同じだと思い込んでいます。
感じていること、思っていることと、考えていることがずれたりしていると、心と体のバランスが崩れたりするんですね。
じゃあもう少しワークを進めていきます。
聴覚(13:27)
次は聴力です。
あなたはどのようになっていますか?あなたはなにを感じていますか?
じゃあ今度は一つ意識を向けるところをお示ししたいと思います。
あなたはどのようになっていますか?の矛先を呼吸に向けてみてください。
あなたの呼吸は、聴覚、聞いているものに対して意識を向けたときどのようになっていますか?
イヤホンで聞いている人は外してもらって、少し自分の聞いているものに意識を向けてみてください。
そしてやってみてほしいことがあります。
部屋の中の音を聞こうとしているとき、扇風機、エアコン、あとは家の中のきしみ音を聞こうと思っているとき、それとは別にもっと遠くのもの、例えば僕の今いるところだと部屋の外には庭があります、庭には鳥がいます、鳥の鳴き声が聞こえます。
少し範囲を広げると、前に道路があるので道路を走っている車の音が聞こえます。
こんな風に、聞く場所、意識を向ける範囲を広げていったとき、あなたの呼吸はどんな風になりますか?
そしてその時、あなたはなにを感じますか?
この時のポイントは思考するんじゃなくて感じることです。
例えばの例で、僕の感じていることを言います。
部屋の中の音をただただ聞いているときと、遠くのものを注意深く聞こうと思ったときで呼吸の仕方が変わります。
自分の体の内側にある空間、あとは筋肉の緊張している程度が意識の向け方で変わります。
僕はちょっと練習をしてきたので、逆に言うと聞くことの意識の調整から感じることを調整もできますし、自分の体の緊張の程度を変えることで聞き方も変わります。
嗅覚(17:20)
では次いきますね。嗅覚です。匂い。
あなたはどのようになっていますか?あなたはなにを感じていますか?
匂いを嗅ごうと思ったとき、勢いよく息を吸った人、リアクションしてもらってもいいですか。
(エモート)
はい、じゃあゆっくりと息を鼻から吸おうと思った人、手を挙げてもらってもいいですか?
(エモート)
ありがとうございます。
匂いっていきなり、すんって吸うと全然感じ取れないです。
自分の体の外側にある化学物質を鼻の膜で、ゆっくりと吸い取らないと匂いは感じられないです。
きっと皆さんお部屋にいる方もいるかもしれないし、別のところにいるかもしれませんが、匂いを感じようと思ってゆっくり息を吸うと、今まで感じ取れなかった匂いに気づくかもしれません。
そしてこんなことに気づく方もいるかもしれないです。
この授業が始まるときに匂いはなかったけど、今皆さんの世界には匂いがあります。
これが意識を向けることでわかる領域の「前意識」というところの領域になるかと思います。
いつもあるんです。そこに。
音も匂いもいつも皆さんの周りにはあります。
ただそれを感じ取ることっていうのを忘れてしまっているだけで、意識を向ければいつもそこにあります。
今ここにある匂いを感じ取ろうとした時、あなたの体はどんな風になるのか。そしてその時自分が何を感じるのか。
味覚(20:22)
では続いて味覚にいきます。
授業を進めていく上で、なかった匂いが出た人がいるかもしれない、いないかもしれないです。
味覚も同じです。何か飲みながら聞かれている方は当然味があったと思います。
でも何もなかった人も今味覚と言った瞬間に、皆さんの世界には味が出たかもしれないです。
例えば口の中を動かしてみてください。
口の中には味があります。でも動いていないと味って感じにくいです。
舌を動かすと口の中に味があるのがわかるかもしれないですし、気づくかもしれないです。
(コメントを見て)そうですね。唾の味がするんです。
いつも唾の味があるはずなんです。そして血が出ていれば血の味がするかもしれない。
でも僕たちは意識を向けないとその味には気づけない。
あなたはどのようになっていますか?あなたはなにを感じていますか?
っていうこの問いは、今ここに自分がどのようになっているのかっていうのを気づかせてくれる言葉なんです。
触覚(22:12)
では続いて触覚です。
このイラストは赤ちゃんの手に大人の人差し指が触れています。
皆さんにも同じように何か物に触れたときに感じられる触覚があります。
じゃあ皆さんの触覚というところに意識を向けていきます。
皆さん今服を着ているという感じは触覚から情報を得られていますか?
服を着ているのが感じ取れる方、反応してください。
(エモート)
ありがとうございます。
じゃあですね、どのようにしてそれを感じ取ったでしょうか。
服と体の境目ってはっきりとわかりましたか?
こんなことをしてみてください。
自分の体を少し動かすと、洋服と自分の体の間に摩擦が起きます。
どうでしょうか。服の存在を感じやすいのって、その摩擦が起きているところだったりしませんか?
一方で服の存在を感じにくいところって、一緒に動いているところじゃないですか?
(エモート)
ありがとうございます。
服の他にも触っている感覚は情報が入っていると思います。
例えば座っている人だったらお尻、足の裏。パソコンのキーボードに触れている人であれば手の先からも感じています。
自分の姿勢を楽にしたとき、自分の体が心地よくなるように調整したとき、この触っている感覚に変化は起きるでしょうか。
体をガチガチに固めているときとリラックスしているとき、あなたの触覚から得られる情報は増えたり減ったりするでしょうか。
たくさんのことを僕たちは感じられるのに、意識を向けなきゃわからないことってたくさんあるんです。
この「感じる」っていうところが、キネステティクを学ぶときの最初の入り口になっています。
やり方を教わるような教育のカリキュラムではなく、自分の体を通して学ぶことを学ぶようなものがキネステティクですね。
もっと具体的に言うと、これら感覚の学習の後に、動きを言語化するということを学んでいきます。
「どのようになっていますか?」の問いに、言っていることがわからないしどうやって答えたらいいかわからないという方がいらっしゃったかもしれないです。
この「どのようになっていますか?」という問いに対して、キネステティクは「動きの感覚」を使って言葉にしていく練習をしていきます。
同じように自分がどのようになっているのか、そして自分が何を感じているのか、ということに意識を向けていきます。
動きの感覚(26:42)
大事になってくる感覚が「動きの感覚」なんですが、最初に気づいてもらう一番大事な概念で、「重さ」という概念があるんですね。
ここから実際に「動き」のところに内容が寄っていきます。
スポーツされている方だったら、多分こういうことなのかとわかるかもしれないですし、何か武道をやっている方とか、音楽をやっている方もわかるかもしれないです。
この「動きの感覚」というのは、自分が感じている感覚を統合したような感覚です。
一つわかりやすいのが、今も言った重さというものなんです。
座っている方であれば、お尻のあたりに今それを感じていると思います。
立っている方であれば、足の裏にそれを感じるかもしれないです。
そして、この動きの感覚というのは動くんです。
今座っている方も立っている方も、どちらでもできるように、ちょっと体を動かしてみてもらおうと思います。
実際に動かしてみると…?(28:11)
股関節のところを折り曲げて、頭を床の方へ垂らしてみてください。
メタバースで皆さんの動きを見れないのが残念なんですが、股関節のところで体を前に倒していくと、体の中でこの「重さ」というものが動きます。
体を起こして地面と垂直方向にしていくと、この重さという感覚量は地面の下の方に流れていきます。
股関節を折り曲げて地面に近づいていく、頭を垂らしていくようにすると、この重さという感覚量は動きます。
体の中を自由に動くんですね、この動きの感覚というのは。
他の感覚と違うのは、これまで5つの感覚をやりましたが、すべて外側のものを捉える感覚なんです。
ですがこの動きの感覚というのは、自分の体の中にある内側の感覚です。
そしてこの重さというものがあるところは絶えず動いています。
大きな動き、今股関節から曲げるような動きをお示ししましたが、他にもただ座っているだけでもこの重さ、動きの感覚というのは絶えず動いていることが感じ取れるかもしれないです。
例えば、呼吸をするときには、肺の中に空気が入ります。
空気が入ると、胸がある場所は大きくなります。風船の中に空気が入ってちょうど大きくなるように。
すると背骨は折れ曲がります。ぐーっと丸くなるようになります。
そうすると隣り合わせた体のパーツ、頭やお腹は動きます。
頭と肺の入っている胸、お腹が動くので、当然そこにつながっている骨盤という場所も動きます。ここにつながっている足のパーツも動きます。
今座っている人はお尻のところにかかっている重さ、立っている方は足の裏にかかっている重さを一度感じていただき、呼吸に合わせてその重さがあるところが変化するのか、自分の体に意識を向けてみてください。
さて、自分の呼吸に合わせて感じることのできる内側の感覚、動きを感じ取ることができるでしょうか?
きっと目をつぶった方が感じ取りやすいかもしれない。
重さ以外にも関節の些細な折れ曲がり、ひょっとしたら回るような動き、伸びるような動き、体の内側が狭いところ広いところ、いろんなことに気づくことがあるかもしれないです。
動きの感覚と仲良くなろう!(32:50)
人は必ず動いているんです。
絶えず完全に止まっている状態というのはないんですね。呼吸をしている限り。
この「動きの感覚」というものと仲良くなっていけると生きている状態を楽にできる。
人が生きている時には絶えず動きをしているので、この動きを楽にしてあげることで、生きているのも楽になります。
なのでスポーツを通して体の動きに敏感になったり、こういったボディワークで自分の体に意識を向けていったり。
キネステティクもそうですが自分に起きていることに意識を向けていくような学習をしていくと、人生が楽になるかもしれないですね。
共通しているのは、心と体が連動して動いているということなんです。
最初に思考と感じていることは違うんですよということをお伝えしたんですが、心と体はつながっているので、体にストレスがあると怒りやすくなったり、イライラしたりする経験を皆さんしたことがないでしょうか。
反対にイライラしていたり、職場に行きたくないなと思うと、体がカチコチになったり、腰が痛くなったりしたことはないでしょうか。
こういったことが起きた場合には、どちらかを楽な状態にしてあげられれば、どちらか一方も楽になるかもしれないです。
キネステティクを学ぶこと(35:12)
キネステティクは自分の体を楽にすることを言葉にしていく、という練習をすることで学んでいきます。
いつでも楽な状態にしていくということが自分自身でできるんですね。
今はキネステティクというものは、ケアをする場面で使われています。そのために日本では教育されているのが一般的です。
この人をこうするとか、こうやって動かすとか、このように仕向けるといった具合の教育じゃなく、自分を通して学ぶことや自分が楽な状態でいることを学ぶことを通じて、誰かそのように困っている人がいたら、楽な自分が関わって、その人にも楽でいられる状態を伝えるといったことを学んだりします。
コミュニケーションの学習なんです。
最初は自分とうまくコミュニケーションをとる方法を学びます。
次に学ぶのは誰かとコミュニケーションをとっている自分に気づくことを学びます。
そして最後に学ぶということをどんなふうに作り上げていったらいいかを学びます。
それはもちろん自分というものを使って学びます。
こういった具合で動きの感覚の中に、重さという概念があって、人は必ず生きている。
この動きの質を改善することが、人の生きている状態を良くするということにつながっていきます。
反応がもらいにくいままのワークになっていっちゃって申し訳ないんですが、感覚に意識を向けていくと、今まで気づかなかったことにたくさん気づけるようになると思います。
例えばです。
二日酔いで体がしんどいのにパッと起き上がったら大変です。
そしたらその時の体の状態に合わせて、自分が心地良いように休んだり起き上がったりすることができるようになります。
何かきれいな花を見つけた時、その花がステキだな(と思う)、その花がステキだなと思った自分のその思考はどこから来るのかな?自分の体が楽なのかな?どう楽なのかな?なんでその花が美しいと思うのかな?
子供がすごく可愛いな、なんで可愛いと思うんだろう?その時自分は何を感じているのかな?
ひょっとしたら自分のスケールで誰かを見てるんじゃないのか。
こんなことに気づいたり考えたりするようになっていきます。
自分のことをすごく意識していくので、スポーツをやっている方はキネステティクを学ぶと、自分で自分のフォームだったり、やっていることの不一致がわかるので、自分自身で学習していくことのベースが作れるかもしれないです。
体育っていうのは多分やり方を教えるよりも、自分で自分の体や心をどうやって教育していくのかを学び取れるのも大事だと思っています。 僕は学校の先生じゃないですが…。
こんな感じでキネステティクはこれだよという話ではなかったですし 、ワークショップもこれが正解だよというものは皆さんに指し示せませんでしたが、こういった学び方になります。
まとめ(40:06)
あなたはどのようになっていますか。あなたはなにを感じていますか。
きっと何かに気づいた人がいるかもしれませんし、 うーん、よくわからなかったな!って思った方もいると思います。
新しい発見っていうのは気づきがあった時に起きるものだと思っています。
教わったものと気づくというものはちょっと違うかな。
新しい発見っていうのは新しい体験によって作られますので、今日の授業が皆さんにとって新しい体験、こんな学び方もあるんだなって思ってもらえたらこれ幸いでございます。
ということで時間もちょうど1時間ぐらいなので、今日のキネステティクって何っていう授業は 終わりにしたいと思います。
一言で言うとキネステティクは動きの言語化です。
どんなふうに動いているのかを言葉を使って分析できるようになります。
そして分析できると自分の動きを改善できます。
自分の辛い時に、楽でいようとする方法を自分で考えられるようになってきます。
これがキネステティクをツールとして使った時の自分の体におきることです。
いつでもどこでもできますので、僕のように介護福祉士として働いている人はケアに、 介護福祉士でない人は日常生活で自分を楽にすることに。
もし介護や支援を受けている方であれば、支援者や介助者に自分が心地良いように動いてもらう時の伝え方に使えると思います。
おわりに・質問(42:25)
suzurin
キネステティクの講座は時々やっているので、よければお声掛けください。
何か質問とか聞いてみたいこととかありましたら、コメントいただければお答えしたいと思います。
さちこバナナ
おつかれさまでした。ありがとうございます。皆さんどうでしょう?
最初に私が受けた印象と違うのが、やっぱり自分で答えて言語化していくこと。
どうですかって言われた時に、こうですああですって言語化していくのと、ただ聞いて流れていくのと全然違うなっていうのを今回感じて。
少人数で聞けるようになったら面白いかもしれないですね、コミュニケーション取りながら。
suzurin
もう少し話が進んでいくと、自分の体のパーツのこととか、自分の体の内側の空間のこととか、外側の空間のこととか、あとは力のこととか、いろんな概念がたくさんあって。
それを学んでいくともっと言語化しやすくなるんですよね。
相手がやってることも言語化できるので、例えば歩いてる人を見たらこんな風になってるなっていうのが、映像だけじゃなくて言葉として自分の頭で理解できます。
人って面白くて思考できないと改善できないので、頭の中で言葉にならないと改善ができないんですよね。
だからそれを感じていることから思考できるように持っていくのがキネステティクですね、動きのことについて。
さちこバナナ
じゃあ動きを思考するってことですね。
suzurin
はい、そうですね。
そのためのツールがキネステティクで、動きを言語化する、そういうところになります。
(コメント)
感覚が鈍感な人もキネステティクをやっていくとできるようになっていきますか?
suzurin
なると思います。キネステティクに限らず、こういった自分に意識を向けていくものは、感じることを意識していくのでできるようになっていくと思います。
そして、鈍感な人っていないんですよね。ただ気づいてないだけなんです。自分の体の中に入ってくるインプットに気づいていないだけなので。
こういったボディワークはそれに気づかせてくれるワークショップなんです。
気づけたらめっけもんで、そこからどんな風にしたらいいかなって試行錯誤していけばよかったりします。
他にもボディワークってたくさんあるので、自分の領域に親和性があるなって思うもので全然かまわないと思います。
いっぱいあるんです、ボディワーク。ヨガや瞑想が有名だと思うんですけど。
外国から入って来てるものだとフェルデンクライスメソッド、あとはアレクサンダーテクニークとか。
音楽の領域で有名なもの、リハビリテーションの領域で有名なもの、いろいろあります。
もちろんキネステティクが一番オススメではあります(笑)
さちこバナナ
suzurinさん、今日はありがとうございました。では良いお昼を!
suzurin
あ、ご飯を食べるときにゆっくり食べると、きっともっと味を感じると思います。
自分の口の中で食物が分解されて、口の中で回って…っていうのに意識を向けると、きっともっとご飯が美味しく食べられます。以上です!
では皆さん良いお昼を。ご参加ありがとうございました!